製造業におすすめの助成金・補助金5選

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人手不足、賃上げ、設備更新、技能継承など、製造業を取り巻く課題は年々複雑になっています。特に中小企業の製造業では、限られた人員と資金の中で、生産性向上や人材確保に取り組まなければならない場面も少なくありません。そのような中で活用を検討したいのが、助成金や補助金です。製造業と相性の良い制度をうまく活用できれば、設備投資や人材育成、職場環境の整備を進めやすくなります。本コラムでは、製造業におすすめの助成金・補助金を5つご紹介します。
※助成金・補助金制度は見直しが行われる場合があります。最新の支給要件や金額は厚生労働省の公表資料等をご確認ください。


1. 業務改善助成金

業務改善助成金は、生産性の向上に役立つ設備投資を行った場合に、その費用の一部が支給される制度です。最大受給額は600万円です。対象となる設備投資には、機械設備の導入だけでなく、コンサルティングや人材育成・教育訓練なども含まれます。

活用例【食品製造業】
お菓子の包装を手作業で行っていた→包装機械を導入し作業効率がUP!

その他にも生産管理システムや経理システム等のソフトウェア、フォークリフトやベルトコンベア等の機械も対象となります。

製造業では、作業効率の改善や現場負担の軽減を図る設備導入と賃上げを組み合わせやすいため、特に使いやすい制度の一つです。

詳しい要件は公式サイトをチェック➡


2. 働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮年休促進支援コース)

本制度では、労働効率が向上する設備投資を行った場合に、最大720万円支給される助成金です。
対象となる設備投資はソフトウェアや機器だけでなく、外部専門家によるコンサルティング、就業規則・労使協定の作成変更などが対象となります。

活用例【機械製造業】

MRグラスとヘルメットが一体となったソフトを導入→製品の実寸を図る時間を短縮し効率UP

他にも勤怠ソフトや受注システム、貨物車等も対象になります

製造業では、残業の平準化、勤怠管理の適正化、シフトや工程管理の見直しといったテーマと相性が良く、設備投資だけではなく働き方の整備まで含めて考えたい場合に有力です。

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3. 人材開発支援助成金

人材開発支援助成金は従業員に対する教育訓練や、業務の変化に対応するためのリスキリングを支援する制度で、最大1億円支給されます。

製造業では、技能継承、若手教育、機械操作や品質管理、DX関連研修などに結び付けやすいのが特徴で、人材のレベルアップを同時に進めたい会社に向いています。

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4. キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金は、有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者など、いわゆる非正規雇用労働者のキャリアアップを促進するための制度です。最大120万円支給されます。正社員化や賃金規定の改定など、処遇改善の取組が対象となります。

製造業では、現場の人手不足が続く中で、非正規社員の定着や処遇改善を進めたい企業に向いています。人材確保と定着を重視する場合に検討しやすい制度です。

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5. 中小企業省力化投資補助金

中小企業省力化投資補助金は、IoT・ロボット等の人手不足解消に効果があるデジタル技術等を活用した設備導入を支援する制度です。オーダーメイド機器を導入する「一般型」では最大1億円、カタログの中から既存品を導入する「カタログ型」では最大1,500万円支給されます。また、一般型は公募期間が決まっていますが、カタログ型は常時受け付けているのも大きな特徴です。

活用例【機械製造業】

部品の運搬を2名で行っていた➡無人搬送車を導入し、空いた人手で別の業務が可能に!

他にも測量機やバリ取り器等も対象となります。

製造業では、省人化設備や自動化、作業負担の軽減に直結しやすいため、非常に相性の良い制度です。なお、これは助成金ではなく補助金ですので、採択があり必ず受給できるわけではありません。採択率を上げるためには、事業計画書のクオリティや加点項目をどれだけ追加できるかが重要になります。

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製造業が助成金・補助金を活用する際のポイント

製造業では、設備投資系の制度だけでなく、人材育成や処遇改善に関する制度も組み合わせて考えることが重要です。たとえば、設備導入で生産性を高めつつ、教育訓練で技能を底上げし、処遇改善で人材定着を図る、といった形です。

一方で、制度によって対象要件、事前手続、申請期限、必要書類が異なるため、単純に「使えそうだから申請する」という進め方では難しいこともあります。特に、設備投資を先に進めてしまうと対象外になる制度もあるため、実行前の確認が重要です。


まとめ

中小企業の製造業では、助成金や補助金をうまく活用することで、設備投資、人材育成、人材定着、労務環境整備を進めやすくなります。今回ご紹介した5制度は、製造業と相性が良く、比較的紹介しやすいものです。

自社にどの制度が合うかは、雇用形態、賃金水準、設備投資の予定、研修計画などによって変わります。気になる制度がある場合は、実施前の段階で整理しておくことが大切です。